都生研の研修会情報のページを作成しました

教材への工夫は無限であるけど、果たしてそこまで教材を工夫することに意味があるのか、理科では実験・観察が重視されるけど、そもそも実験・観察は本当に必要なのか、といった西川先生からの問いかけについて、今はある程度はっきりと答えを出すことができます。

 

結論から言えば、どちらも不要である、ということです。

 

しかし、それはかなりやらないと気付けませんでしたし、それこそ、自分の中で納得することは結構大変なことでした。一応、自称「非理科少年」でした。それでもここまで教員として生きてくると、やはり染まるものです。ましてや、理科や生物が好きで教員になった方は、どうしてもそこが原点ですので、難しい判断だと思います。

 

でも、実際にやってみてわかってきましたが、「一人も見捨てない」教育を進める上で、授業という全員が参加する場面で必要な実験や観察には限度があるなと思いました。工夫した教材については、もっと単純なことですが、工夫して「全員がわかる」ようにはならないということです。じゃあ教材や実験・観察はやらんでもよいのだから、そんな研修は全く必要がないか、というと、それは違うなと思います。

 

研究会の意義を私は次のように考えています。

(1)さまざまな人との出会いと関わりの中に居ること自体が大事なことだから。

(2)高校生が学ぶ生物という科目の全貌を知っておくこと、それを理解しておくことは、彼らに目的や目標を示し、評価する上で役立つから。

(3)高校生が学ぶ際に役立つツールや資料、文献をそろえてあげる=学習環境を整えてあげることができるから。

 

(1)について…人は他者との関わりなく生きることはできません。どうせなら、いろいろな関わりがあった方が良いと思います。同業者の同じ担当科目を受け持つ仲間。多くの学校で生物教員は1~2名が標準だと思います。狭い関係の中に閉じこもっていることは、いろいろな意味でマイナスだと思っています。世界は広い。ヒトは多様だ!そんなこと、当たり前だと思いながらも、日々の人間関係が閉じていくと、次第に意識も感覚も、そして価値基準も閉じて行きがちです。多様な人たちと関わる場のひとつとして、教科研究会は役立ちます。―当然、多様な業界・職種の人たち、さまざまな年代の交流も重要ですけどね。

(2)と(3)について…教員の職能は、目的と目標の設定、評価、そして教育の環境整備です。そのどれにも教科研究会での「学び」は役立ちます。―何事も過ぎたるは及ばざるが如し。マニアックに嵌り過ぎることは避けたいと思いますけどね。

 

…ということで、いつものことながら話は長くなっちゃいましたが、東京都の高校生物教員の教科研究会である「東京都生物教育研究会(都生研)」の研修会情報を掲示することにしました。

 

この都生研、結構素敵な団体だと、そこに参加させてもらってきた私は思います。

まずは上の世代が偉そうにしていない。実務トップの研究部長が管理職じゃない。権威主義じゃない。自由に発想し、企画できる。伝統踏襲型じゃない。新しいことにトライできる。東京都に限定していない。高校にも限定していない。教員にも限定していない。情報がオープンである。いかにも実は『学び合い』的な活動状態が展開されている。ずっとそんな集団であり続けていることが、正直凄いなぁと思います。だからいろんな人たちに参加してほしいなぁと願っています。

 

高校生物は、今回の学習指導要領で大きく内容を転換しました。しかし、まだまだ良いものになったとは言い切れないところも沢山残っています。教科書も良い部分がかなりありますけど、見直さなくてはいけないものもまだまだあります。次の学習指導要領の改訂をにらんで、その前の教科書のプチ改訂に向けて、皆で意見を発信し合い、よりよい生物教育の中身を創っていければよいなぁと思っています。

 

1999年12月に研究会の配信メールを開始しました。そろそろ14年になろうとしています。私の目論見は、都道府県と校種(小・中・高・大)などの垣根を取っ払って、多様な人たちが「生物教育」ということで関われる世界を創ることでした。かなり実現してきたなぁと思いますが、そろそろ次の世代に託す頃でもありますね。

 

さて、誰か引き受けてくれるかな♪

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コメント: 2
  • #1

    菊池 (木曜日, 14 11月 2013 06:15)

    本日三年次研修の研究授業で、支援主事の方に見てもらいます。もちろん普段のままで。改めて教員の職能をここで確認出来てよかったです。

  • #2

    aplysiaN (木曜日, 14 11月 2013 17:31)

    三年次研修ご苦労様でした。
    授業を通して、いろいろな方との関わり合いをもつことは良いですね。AKBと都生研はメンバーがかぶっていますが(笑)、支援主事の方や管理職、同僚の先生方などとの授業研修では、また違った意見にもめぐり合うチャンスですね。また様子や収穫についてぜひぜひ教えてください。
    さて、職能に関してだけではないですが、西川先生の「7つのルール」は大事なことがいろいろと書かれていると思っています。もし機会がありましたら、読んでみてください。